リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記

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zoom RSS これを見て泣いてください

<<   作成日時 : 2007/12/13 17:28   >>

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リンガ・エスプレッソのヤスロウです。

今回はかなり趣味が入った話です。

かつてサム講師がそのブログで、"Reality TV"という記事を書いたことがありました。その記事に彼女も書いているように、アメリカでは「リアリティーTV」と呼ばれる一群のTV番組が2000年以降多く作られています。素人に参加させて(他の分野のプロが参加することはあり)、設定された状況で、台本なしで自由に反応させる様を見せる、というのが共通項ですが、実際には多種の形式の番組があります。


「リアリティーTV」という言葉自身は比較的新しいのですが、同様の番組はずっと前から存在します。(Wikipediaの説明で、日本で80年代から90年代にかけて製作された下劣な番組に同様なのが見られた、と書いているのが面白いですね。今もあるそういった例が、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」だそうで。)その中でも、アメリカで、リアリティーTVの代表格なのがAmerican Idol公式サイト)という、素人歌手の勝ち抜き戦の番組です。


Kelly Clarkson
Wikipediaより

というと、なんだ「NHKのど自慢」みたいなもんか、とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、1シーズンをかけてAmerican Idolを勝ち抜くと、100万ドルのレコード契約をメジャー・レーベルと結べるとあって、参加者の気合も生はんかなものではありません。

実際、優勝者や、優勝はせずとも高いランクにあった人はその後プロとして成功している人が多いのです。第1シーズンの優勝者Kelly Clarksonはその代表格でしょう。Jennifer Hudsonは第3シーズンで優勝こそしなかったものの、昨年末発表されたDream Girlsという、スプリームス(The Supremes)の話をベースにした映画に、ビヨンセ(おっと、ビヨンセィでしたね)、ジェーミー・フォックス、エディー・マーフィーら大御所とともに、Dream Girlsの一人を演じ、劇中歌も歌いました。日本の方はむしろこちらの方で知っている方のほうが多いかもしれません。

American Idolの審査員は3人います。"Dawg!"という呼びかけをよく使うレコード・プロデューサのRandy Jackson(写真左)、元ポップ歌手でダンサーのPaula Abdul(写真右)、そしてミュージック界の御大といっていいSimon Cowell(写真中)。この3人の構成は、こういう歌コンテスト形式のリアリティーTVの一つのパターンとなっています。悪趣味ですが、イギリス人のSimonが、イギリス英語で辛辣な批評をコンテスタントに浴びせ掛けるのが、American Idolの一つの醍醐味になっているのは間違いありません。


ここまでは実は前ふりに過ぎません。ここからが本題です。

Simonは、American Idolと同形式のBritain’s Got Talentという番組をイギリスで生み出しまし(放送局のサイト)、自分がまたも審査員の一人に収まりました。今年始まったばかりの番組で、第1シーズンがこの6月に終わったばかりですが、この最初の優勝者はPaul Pottsと言います。彼が最初に番組で歌ったときのビデオを見てみろ、と複数のアメリカ人から言われました。アメリカでも話題になったということです。まずは黙って見てみてください。

いかがでした?感動しませんでしたか?私は大いに胸を打たれました。曲はプッチーニ作曲のオペラ「トゥーランドット」からのNessun Dormaのようです。もちろん、最近亡くなったばかりのパバロティのパフォーマンスなどと比較するなら(かたや、世界三大テノールの一人なんですから、Paulには酷な比較ですが)、Paulのパフォーマンスにはいろいろケチをつけられるでしょう。しかし、歌唱の小手先の技術を超えた次元で、訴えかけるものがあると思うのです。

それが何か知りたくて、私はこのビデオを何度も何度もひたすら見直しながら、ワインを1本開けてしまいました。何度見ても感動します。結局、彼の歌にかける情熱、この曲に対する愛情が、ほとばしりでてるから、としか言いようがない、と思っています。他にいい説明がつけられますか?

しかし、それを感じ取ったのは私一人ではないはずです。最終的に彼が優勝した、という事実もそうですが、このビデオの中でも、聴衆が、そして審査員が揺り動かされている様を見てとれるのではないでしょうか?私はそれを見るのがたまらなく好きです。特に審査員の真中のAmandaにはそれが素直に出ています。特に1'57"の時点で。歌の後、彼女が聴衆の反響に驚いて後ろを振り返る様も、その後3人の審査員が顔を見合わせて笑みを浮かべる様も、素敵だと思うのです。一般に"jerk"(人間性に欠けるドアホウ)と思われているSimonですら素敵な笑顔を見せています。この一瞬彼らは仕事を忘れ、音楽を純真に楽しむ、それぞれの人間の原点に立ち返っていたのではないでしょうか。


…って、このブログは英語について書くことになってたのでした。いかんいかん。今回は長くなったので例によって次回に先送りしますが、このビデオクリップを題材にいろいろ話してみようと思います。イギリス英語の発音(例えば、Amandaが"Paul"と呼びかけるときの発音)や、この短いクリップ中にたくさん出てくる比喩表現、を取り上げたいと思います。

では、「宿題」を出して今回は終わりにしましょう。Amandaがこのクリップ中、「鳥肌」が立った、と言っていますが、それはどういう表現でしょうか?

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「これを見て泣いてください」について
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リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記
2007/12/16 18:04
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2009/11/08 11:03

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
Absolutely fantastic!!!
世の中には眠っているダイヤモンドがまだまだあるのかもしれませんね・・見た目は極ふつうのおじさんでも・・
yellow
2007/12/14 09:22
American Idolは、イギリスのテレビ番組「Pop Idol」のアメリカ版です。権利関係で本家イギリスではIdolはなくなって、後続で別番組のX-Factorに変わりましたが、イギリスが元祖です。America's Got Talentはサイモンがアメリカで立ち上げた番組で、その後イギリス(その他各国でも)で、同様の番組が作られたわけです。
Idolファン
2007/12/16 21:38
Idolファンさん:
ご指摘ありがとうございます。実はご指摘の件は理解していたのですが、本題を話す上で十分なだけの情報を本文では述べるにとどめました。そうでなくても、私には脱線しまくる傾向がありますので。(^^;;
ヤスロウ
2007/12/16 21:44

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