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リンガ・エスプレッソのヤスロウです。 今回は、「クリスマス」、「ハヌカーとクワンザ」、と続いてきた「年末イベントシリーズ」の最終回です。前提の知識を予め提示しないといけなかったので、過去の2回の記事を書いたのであって、実はこの記事が一番書きたかったことだったりします。 アメリカを理解する上で重要なキーワードが多様性(diversity)です。ご存知のとおりアメリカは移民の国であり、異なるバックグラウンドを持つ人たちが平等な立場のもと、仲良くやっていくためには、お互いを尊重せざるを得ません。したがって、多様性はよいことだ、というふうに教育されますし、どのような人でも多様性を尊重・支援します、というふうに公の立場では必ず言います。心の底でどう思っているかは全く別問題ですが、これについてはまた別の機会に回します。 多様性は人種(race)や民族(ethnicity)についてもそうですが、宗教についても同様です。 日本では、宗教に対する意識が希薄ですから、誰にでも平気で「メリー・クリスマス」と言います。相手がキリスト教徒であろうとそうでなかろうと、そんなことは問題になりません。言ってる本人すら、キリスト教徒ではない場合が大半なのですから。そしてクリスマスが過ぎて年が明けたら、皆こぞって神社に初詣に行くことに問題を感じる人はごく少数でしょう。夏になったらなったで、お盆だからと墓参りに行くことを当たり前のこととして受け入れている人が大多数ではないでしょうか。 ところが、アメリカでは宗教に関して皆敏感ですから、キリスト教徒でない人に対して、"Merry Christmas"と言うのは、非常に不適切になってしまいます。「知りもしないのにキリスト教徒だと決めつけるのか」といった怒りを買いかねません。個々人の間では相手の信仰に合わせることがまだ可能でも、一般マス・メディアでは不特定多数が聴衆ですから、そうは行きません。 したがって、昨年から特に、"Merry Christmas"のようなキリスト教に特化した表現ではなく、"Happy holidays"のような、宗教に対して中立的な表現が推奨されています。どのような宗教を信じていようと、クリスマス前後から年末にかけて、学校や公的機関は休みになることは変わりありませんから、この表現なら問題ない、というわけです。マス・メディアに限らず、多くの小売店でもこれに従いつつあります。この傾向はますます加速するものと予想されます。 宗教の多様性を保つことの重要性を示す、逸話を一つご紹介したいと思います。 ここシアトルのシアトル・タコマ(Sea-Tac)国際空港では、過去25年以上に渡り毎年12月にはクリスマス・ツリーの飾り付けがなされていました。ところが、昨年、一旦飾り付けられたツリーが撤去される事態に至りました。 なぜなら、あるラビ(rabbi — ユダヤ教の僧侶。日本語では「ラビ」と通常書きますが、英語での発音は「ラバイ Port of Seattleの側では、一旦そうやって他の宗教に配慮する措置を取ったら、他のあらゆる宗教に対して同様の措置をしなくてはならなくなって手におえなくなる、という恐れから、menorahを用意する代わりに、ツリーを撤去するという処置を取ったわけです。 この、訴訟で脅しをかける、というラビのやり方も、問題を避けるために全部なしにしてしまう、というPort of Seattleの対処のしかたも、実にアメリカ的だと私は思うのですが、何にしろこの事件は全国のニュースに大きく取り上げられました。全般的にラビのやり方に対して批判的意見が多かったように思います。結局、ラビ側が訴えはしないいと公言することで、ツリーの飾りつけも戻され、事態は収拾に向かいました。 今年は、去年の過ちを避けるべく、特定の宗教との関連を想起させないような、中立的な飾り付けが行われたようです。 前回の「ハヌカーとクワンザ」をご覧になった友人のbg*さんが、それに関して「アメリカのどの地域で何教徒が多いのかを表した地図」を教えてくださいました。この中で個人的にもっとも興味を引いたのは、やはり自分が住むシアトルの各宗教の信者の割合リストです。アメリカ全体に比べて全体的に信者の割合が低いですね。全国的には半数以上が何らかの宗教を信じているのですが、シアトルではそれは4割にも達しません。全般的にアメリカの西海岸はリベラルな風潮が強く、それで特定の宗教は信じない人が多いからかとも思ったのですが、同じく西海岸で、一般的にはさらにリベラルな傾向の強いと思われるサンフランシスコより低いというのはすこし首を傾げざるを得ません。 あ、最後に重要なことを一つ:英語で"Christmas"を、"Xmas"ないし、"X-mas"と略記することはあるのですが、アポストロフィーを使って"X'mas"と略記することはありません。ちょっと遅かったですかね? |
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6フィート下
リンガ・エスプレッソのヤスロウです。 Six Feet Underのタイトル・スクリーンWikipediaよりSix Feet UnderというケーブルTV局HBOのドラマ番組があります。アメリカでの本放送は2005年に終了していますが、日本のケーブルTV局でも視聴できるようです(ウィキペディア)。さて、これは一体どういう話のドラマか想像がつきますか?答えは、斎場(mortuary、あるいはfuneral home)を営む一家の話です。なぜ「6フィート下」というタイトルがついているのでし... ...続きを見る |
リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記 2008/01/05 21:06 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
毎回勉強になります。 |
こういち 2007/12/25 11:07 |
こういちさん、いつもコメントありがとうございます。お役に立てたのなら光栄です。 |
ヤスロウ 2007/12/25 11:09 |
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