リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記

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<<   作成日時 : 2008/03/07 09:12   >>

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リンガ・エスプレッソのヤスロウです。

こういうタイトルをつけるたびに、中華料理屋が夏に「冷やし中華はじめました」と書かれた張り紙を出すようだ、と思うのですが、リンガ・エスプレッソで、子供向けのレッスンも提供することにしました。詳しくは、キッズ・イングリッシュのページをご覧下さい。


日本にてサム講師とその生徒
サム講師と、彼女が
日本で教えていた生徒

サムが以前から子供に教えたい、とは言っていたのです。しかし、子供を教えるのはいろいろ難しさがあります。日本で義務教育を経た大人なら、最低限の英語の知識があるわけですが、子供だと英語に関する知識が完全にゼロの可能性もあります。講師が物理的に生徒の前にいるのなら、ボディーランゲージなどで補うこともできるでしょうが、オンライン・レッスンだとその点非常に制限があります。

また、子供は大人に比べて飽きやすく、特にオンラインレッスンだとコンピュータの前に座りつづけるのを苦痛と感じるかもしれません。子供を飽きさせないようにするには、手を変え品を変え新しい刺激を与える必要があります。これも、講師が物理的に生徒の前にいるのなら、ゲームを一緒にするなどしてできますが、オンラインだと不可能ではないといえ、強い制約があります。

そういう理由でやっていなかったところ、たまたま小学校5年生の娘さんをお持ちのお母さんからお問い合わせを受けました。既に英語で簡単な会話ができる、ということでしたので、とりあえずアセスメントしてみることに。なんでも、小さい頃から英語教室のようなところでずっと勉強されてきたそうです。

アセスメントしてみると、かすかな日本人訛りはあるものの、実に素晴らしい発音。これだけでもうらやましいと思ったのですが、もっとうらやましいと思ったのは、日本人にありがちな、外国人に対する心理的引け目が全くないのです。子供の頃から外国人に接することに慣れていると、こうなるのがよいですね。個人の性格に依存するところも大きいのだろうとは思いますが、子供の頃に自然な形で経験しないと、これを克服するのに大人になってから苦労することになります。我々の生徒さんの中にも、英語の言語的側面よりも、むしろそういった心理的側面を補強するのがメインでレッスンしておられる方がおられるくらいです。このことについては、私自身の個人的経験も含めて、改めて書きたいと思っています。


さて、通常私がレッスン・プランを立てるのですが、子供を教えた経験は私には全くありませんし、大人向けのアプローチが適用できるわけでもありません。幸いにして、サムはもともと子供好きなのに加えて、日本で子供相手に英語を教えた経験、アメリカでもつい最近まで小学校の先生になるための訓練(教育実習を含む)をしていた経験もあり、これに関してはほぼ完全に彼女にお任せすることにしました。

キッズ・イングリッシュのページに彼女のレッスンの内容の詳細を出しておきましたが、いろいろ工夫してくれています。このことの重要性は、大人にはなかなかわからないのかもしれませんが、バラエティーに富んだ内容であることが、子供が飽きずに最後までついてこれるために必須なのです。その点彼女は特に配慮していまし、準備にもかなり時間をかけているようです。

ところで彼女は、自身のブログで、子供に英語を教えるときに何が重要かについて記事を書いてます — "Teaching English to Children"。いつもより長めになっていますが、興味のある方はご覧下さい。


ところで、テキストを入手するのに大変苦労しました。外国人向け英語教育のための本は、一般書店にはほとんど置いていません。では専門店はというと、私が知る限りここシアトルには、School of Teaching English as a Second Languageという専門教育家養成校に併設された書店があるくらいです。「書店」と呼んでいますが、実際は学校の建物内に4畳半ほどの小さい部屋が一つあるだけで、決して品揃えが十分だとは言えません。

しかたがないのでどうするかというと、大学でESLコース向けに選定されたテキストを売っていますので、そこに出かけていってそれに一冊ずつ目を通して参考にするわけです。非常に非効率的ですが、テキストに関してはこれが現在の我々の主たる情報収集手段です。Web上の情報ももちろん参照しますが、やはりテキストは実際に手に取ってみないとよさが分かりません。今回はたまたまサムがいいテキストを知っていたので、選定自身には困りませんでしたが。

英語が母語でない人向けの英語教材は、明らかに日本の方がアメリカより大きなマーケットで、出版社もずっと力を入れています。一般についてもそうですが、子供向け教材については特にそうです。これは一つには、こちらでは外国出身の子供の場合、いきなり普通の小学校に入れてしまって、それに追加で補習をする形で同化を促進する、というアプローチを取ることが多く、特に外国人向けにクラスを設けたりしない、ということも関係していると思います。実際、子供の場合は大概それで済むようですから、彼らの吸収力はやはり驚異的ということなんでしょう。

今回のケースについては、結局オックスフォード大学出版局刊のLet's Goシリーズをメインに利用することにした。欲しい第3版が昨年出版されたばかりということもあり、まだあまり流通してないようで、こちらでは本屋では入手できず、結局出版社に直接掛け合ってやっと入手できました。しかも、日本ではCD-ROMつき版が既に出版されていますが、こちらではまだで入手できません。

余談ですが、こうやって集めたテキストデータを我々のウェブサイトの専用ページに載せるも、結構手間なんです。というのはアマゾンの該当ページへのリンクはISBN-10を元にしています。ところが、出版界ではISBN-13への移行が進行しており、印刷されたカタログでも、ISBN-13しか載せなくなってきています。しかしその本の情報をテキストのページに載せるためには、ISBN-13からISBN-10を得なくてはなりません。ISBNコンバーターのようなサービスもあるにはありますが、手間であることには変わりありません。(しかも、ときどき変換に失敗するようです。)


サムは、日本ではマザー・グース(Mother Goose)とも呼ばれるnursery rhymesも取り入れています。こういうのを勉強できるというのはうらやましいですね。自分で運営しているスクールの話なのに、うらやむのはおかしく聞こえるかもしれませんが。

Nursery rhymesは明らかにアメリカ文化の一部を形成しています(もちろん、イギリス文化もそうなんでしょうが)。例えば、All the President's Menというタイトルの、ウォーターゲート事件を題材にしたノンフィクション小説と、それを元にした映画があります。実はこのタイトルは、Humpty Dumptyというよく知られたnursery rhymeの話を元にしています。

Humpty Dumpty sat on a wall.
Humpty Dumpty had a great fall.
All the king's horses and all the king's men
Couldn't put Humpty together again.

Humpty Dumptyとは実は卵のことで、誰がどうしても落ちて割れてしまった卵を元に戻せなかった、という話ですが、これの第3節の"All the king's horses and all the king's men"をもじって、ニクソン大統領がいかに部下を操作してもみ消そうとしても、ウォーターゲート事件はもみ消せなかった、ということを示唆しているわけです。秀逸なタイトルだと思いますが、Humpty Dumptyを知らなければ、それが理解できません。

大人になってからでもnursery rhymesを学ぶのに遅すぎるわけではありませんが、やはり正直退屈で、余り気乗りがしません。やはり子供のときに楽しみながら学べるというのは大いに素晴らしいことだと思います。その意味でやはりうらやましく思います。


今回は勢いでキッズ・コースを「創設」したわけですが、実際どれくらいニーズがあるのでしょう。疑問に思っています。というのは、オンライン・レッスンの制約上、生徒さんが既に講師と簡単な英語の会話ができる必要があります。そういう子供は果たしてどのくらい存在するものなんでしょうか?

たまたま今回お問い合わせいただいたケースではそういうお子さんでした。また、これとは全く別に、大人の方からのTOEFL対策についてお問い合わせ頂いたのですが、この方も子供の頃そういう教育を受けておられ、そのためネイティブ・スピーカ並みの素晴らしい発音能力をお持ちでした。ですので、「意外とそういう人はいるのかな?」と思って突き進んだわけですが…。

さて、凶と出るやら吉と出るやら。

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内 容 ニックネーム/日時
僕も留学する以前に、子供に英語を教える英会話教室で、外国人講師のお手伝いのアルバイトをやってました。
日本には子供に英会話を教える先生たちの組織があって、福岡なんかでも年に数回セミナーをやってくれてました。そのセミナーに初めて行った時のインパクト、忘れられません。大人向けや学校での英語の勉強と全然違う!ヤスロウさんが書かれていたように、いかに飽きさせないか、そのために活発なリズムを維持しつつ、どれだけ楽しく「リピート」させるか、またフラッシュカード等の教材やその使い方など、細かいところまで工夫がされていて、本当に感心しました。
こういち
2008/03/08 04:54
そうですね。そういう工夫をされている方々は私は素直に尊敬しますね。優れた子供たちを育てて欲しいと思います。
ヤスロウ
2008/03/08 05:11

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