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リンガ・エスプレッソのヤスロウです。 日本は春めいてきたと聞きますが、いかがお過ごしでしょうか?ここシアトルも晴れの日が少し増え、日照時間も長くなったのが感じられるようになりました。 このブログでの前回の記事を公開した後、ポッドキャストの第2話をやっとお届けできました。まだの方は、是非聞いてみてください。 ![]() さて、最近のTime誌のUS版3月10日号 (Vol. 171 No. 10)のカバー・ストーリーはHow Much Does Experience Matter?でした。 私はこれを見て、あっと驚きました。この記事は明らかに米大統領選のオバマ候補を援護するもの…あるいはそう取られてもしかたがないような内容、だからです。 同じ民主党候補のクリントン候補は、ファースト・レディーとしての経験も含め、経験が豊富です。それを強調すべく、"Ready to Lead on Day One"というのをスローガンにしています。面白いことに、これは元々、共和党候補で既に党の指名を勝ち取ったマケイン氏のスローガンだったのだそうです。この二者が、オバマ候補に比較して自分たちの方が大統領としてふさわしいことを論ずるときに必ず持ち出すのが経験の多さです。こればかりは、いかに議論巧みなオバマ候補でも否定できないように思っていたのですが、このTime誌の記事"Does Experience Matter in a President?"では、過去の歴代の大統領を振り返って、経験が豊富=優れた大統領、という単純な図式は成立しないと主張しているのですから、そういう意図があったかどうかはさておき、これはやはりオバマ氏にとっては強力な援護射撃でしょう。 オバマ氏が特に若い人たちを中心に支持を集め、結果として現時点でクリントン氏に対して優位にあるわけですが、その理由について、むしろ彼が経験が少ないことをあげる論説を何度か見ました。それくらい、アメリカ国民(正確にはアメリカ民主党支持者、ですが)の間に、今までの政治のありかたに辟易していて("jaded"という形容詞がこの場合よく使われます)、閉塞感が強く、変化を求める声が高いことの証しだとしています。私には説得力ある議論に思えます。 さて、私がもっと興味を持ったのは、むしろ、同じカバー・ストーリーの一部の"The Science of Experience" (pp. 30-33)でした。これは、どちらかというと事例的 (anecdotal) な議論であった上の記事と異なり、より科学的に真向から経験の価値を調べた研究を取り上げています。 まず、エキスパートも、慣れているその専門分野から少しでも外れると、素人と大差がない、と述べています。例として、熟練した俳優が台詞を覚えるのは素人よりずっとうまいのに、台詞以外のことを覚えるのには特に優れてはいない、ことを挙げています。 しかし、まぁ、これはさほど驚くほどのことではないでしょう。私が大いに面白いと思ったのは以下です。長くなりますが引用します。
どうです、面白かったでしょう?つまり我々は、とかく既にできることばかり「練習」してしまうけれども、本当に上達したければ、できないようなことにもっと時間を割くべきである、それができるかどうかが真のエキスパートになれるかどうかの分かれ目だ、ということです。 まぁ、これも当たり前っちゃあ当たり前なのですが、思い当る節はありませんか?私なんざあり過ぎで、記事を読みながら胸にズキズキきました。 さて、上の論旨を口語英語表現で言い換えるならなら"comfort zone"から出て、 "push the envelope"し続けることが大事だということですね。正直、この記事で"comfort zone"という表現が出てこなかったのはちょっと意外なくらい、この表現はこういう文脈でよく使われます。 この記事はさらにもう一点興味深いことを述べています:
正確なフィードバックを得ることで、経験不足を穴埋めできる、というのは大きな示唆ではないかと思います。 これらはさまざまなことに当てはまると思うのですが、英語学習のやりかたに当てはめてみても、大きなヒントになりませんか? ところで、米大統領選の状況を追いかけるのには、CNNが設けているページが分かりやすく工夫されてよいと思います。 "Primary" と "caucus" とどう違うの?と思った方は、About.com上の記事をご覧下さい。 |
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