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zoom RSS 米大統領選:『踊る阿呆に〜』とブラッドリー効果

<<   作成日時 : 2008/10/26 19:02   >>

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リンガ・エスプレッソのヤスロウです。

今回も米大統領選について書きます。前回の「押し詰まってきた米大統領選」が堅苦しい内容に終始してしまったので、まずはおもしろビデオを最初にご紹介しましょう。TVのニュース番組で取り上げていて私も知ったのですが、パロディーとしては秀逸だと思います。こういうものは、大手ネットワークTV局の番組がよく製作しますが、それ以上の完成度の高さが素晴らしいですね。

これは、TVにありがちなダンスの対決番組を模しています。一対一の対決を"face-off"と言いますが、これをダンスを媒体にして行うことから、"dance-off"と呼んでいるわけです。こういったTV番組では、2組のダンスチームが、最初はそれぞれのダンスを披露し、次に同時にダンスをし、どちらが勝者か、その場の聴衆の評価によって決める、というスタイルを取ります。このパロディーでは、Obama氏とMcCain氏の間の勝敗が決まる前に、"supreme challenger" のPalin氏が登場し("supreme challenger"の意味は気にしないで下さい。本来一対一の形式に、第三者を導入するための口実に過ぎないので。)、Obama氏とMcCain氏を圧倒して終える、というひねりを加えています。

実際の候補者たちの発言・スローガンが取り入れられているのはお気づきでしょうか?Obama氏の"Yes, We Can!"であるとか(これはスローガン)、Palin氏の"You becha!"など(これは口癖)。しかし、私が個人的に笑ったのは、最後のところで、Obama氏に"Badonkadonk."と言わせたところです。これはEbonicsと呼ばれる黒人独自のスラングの一つで、「(女性の)大きなお尻」を指す表現です。いわゆる露骨な表現であり、常識人は使用を基本的に避けるべき表現です。しかし、「『ケツがでかい』が誉め言葉!?」に書いたように、特に黒人女性に対しては、内容的には必ずしも悪い意味に取られるわけではありません。


さて、もう選挙日まで日がないわけですが、最近になってニュース等で取り上げられるようになってきたのが、ブラッドリー効果 (Bradley effect)です。ちょっと"Bradley effect"をキーワードにWeb検索してみれば分かるように、つまるところ皆、「ブラッドリー効果のために、調査上は優勢のはずのオバマ氏が落選してしまうのではないか?」という内容であることがわかります。

それではこのブラッドリー効果とは一体どういう効果なのでしょうか?

これは、今回の大統領選のように、白人候補と白人以外の候補が対決するときに起こりうると考えられている現象です。今日のアメリカにおいては、人種差別主義は唾棄すべきものだと建前上考えられています。しかし、それはあくまで建前の話。実際自分にそういう傾向がないと100%の自信を持って言い切れる人はなかなかいないことも想像に難くないでしょう。つまり、心の中に何かしらの不安を抱えているわけです。

そういう人が、選挙前、あるいは、選挙直後にどの候補に投票するつもりか、あるいはしたか、を問われたとき、白人候補を選ぶ(選んだ)と答えることで、自分が人種差別主義者だと疑われることを恐れて、他の候補を選んだと嘘をつく人がいると言うことです。そのため、調査上は非白人候補が十分リードしているように見えても、実際蓋を開けてみると、白人候補が当選する、ということが起こりうるわけです。

この現象は、1982年のカリフォルニア州知事選で実際に起こったそういう現象ではじめて認識され、そのとき破れた黒人候補Tom Bradleyの名前を元に名前がつけられました。この名づけ親の教授が、その効果の説明と今回の選挙との関連をNPR (National Public Radio)のインタビューで答えています(記事)。興味があれば聞いてみてください。

ちなみに、カリフォルニア州知事とは、現在あの元映画俳優のシュワルツェネッガー氏が勤めている職です。彼は共和党に所属しています。

YouTubeにも説明ビデオがありました。これもよろしかったらどうぞ。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
勉強になってます。あと2、3回はこのネタでお願いします。
こういち
2008/10/27 05:07
ははは、こういちさん、コメントありがとうございます。タイミング的におそらく選挙まで多くて2回、現実的には1回だけ記事を出せると思うのですが、これも大統領選がらみのネタにするつもりです。
Yasuro
2008/10/27 07:13

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