リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記

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<<   作成日時 : 2010/03/16 16:10   >>

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リンガ・エスプレッソのヤスロウです。

リンガ・エスプレッソにおいて私の基本的役割は黒子だと自分で思っています。教えることはネイティブ・スピーカの講師に任せるというのが基本姿勢ですが、最近一部生徒さんからの特別のリクエストにお答えする形で、音読訓練のためのレッスンを実施しています。ネイティブ・スピーカ向けに作られた(つまり英語学習者向けに手加減などしていない)ラジオ番組の一部を教材として使っています。聴き取りに不安のある方には、聴き取り練習と組み合わせ、聴き取り練習の後同じ内容で音読練習をする、というようにしています。

今回はこの音読練習について思うところを書いてみたいと思います。


さて、私が経た英語教育について最初に少し。私は帰国子女でなければ、英語を母国語とする親を持つわけでもなく、インターナショナル・スクールに通うなど特殊な環境で育ったわけでもありません。日本で普通に育って、普通の日本の英語教育を受けました。ネイティブ・スピーカからきちんとした英語の訓練を受けたことなど一度もありません。ですので、英語習得に関して、私は日本の典型的環境で育った人たちと同じような問題を抱え、それを(もちろん決して全部ではありませんが)独学するなどして克服してきました。

もちろん、細かい違いを云々するならそれはいろいろあります。いわゆる進学校に通ったので、おそらく他の学校に比べて英語の授業時間数が多かった、というのもその一つでしょう。あるいはたまたま担当になった英語の先生(中高一貫校でしたので、六年間通じてお世話になりました)がその時代の先生にしては先進的考えをお持ちの方で、例えばNHKラジオの「続・基礎英語」のダイアログの聴き取りテストをなさり、そのため生徒も多少は(あくまで、多少は、ですが)英語の音そのものを捉えようとする努力をした、というのもその一つでしょう。

しかしそれでも、当時の日本での一般的学校英語教育から極端に離れてはいなかったはずです。ですので、リンガ・エスプレッソの生徒さんのさまざまな苦労を私自身自分の身をもって経験したことがあり、それの解決方法を知っている、ということを売り文句としてきました。


しかし、最近どうも必ずしもそうとは言い切れない、ということを認めざるをえなくなってきました。私が習得したスキルの中には、「なんとなく」習得してしまったものがあります。スキルはどのような手段であれ、習得してしまったもの勝ちなので、私個人にとってはそれで全く問題ありません。しかし、教えるという観点からは、これは望ましくありません。なぜならそうやって「なんとなく」習得してしまったスキルについては、スキル習得のプロセスを顕在化させて他の人にわかるように提示することがかえって難しいからです。

最近特に二点についてこのことを強く感じるようになりました。一つは、発音です。発音といっても、音素ではありません。音素レベルにおいては、私の個人レッスンで生徒さんの発音をかなり改善できることが既に経験的に分かっています。ここでは、音素より大きな単位、つまり、単語のアクセントや、フレーズ・文レベルでのイントネーションやリズムのことを指しています。もう一つは、文法です。英文法といっても、読む、聞くといったインプット(解釈)のための英文法ではなく、書く、話すといったアウトプット(生成)のための英文法です。後者も重要なトピックですが、この記事では以下前者に限って話を進めます。


さて、リンガ・エスプレッソの生徒さんのうち、そういった知識があらかじめなかった方は、発音については、まず私から音素について訓練を受け、その後ネイティブ・スピーカの講師について、単語のアクセントや、フレーズ・文レベルでのイントネーションやリズムの訓練を受けるのが一つのパターンになっています。したがって、少なくともこれが終了した段階で、かなり自然な英語を話すことができるだけの知識はついているはずです。ここまでは今でも間違っているとは思っていません。ただ、私は、この後は生徒さんが自助努力でその知識をスキルとして定着させることができる、と仮定していました。しかし、生徒さんのその後の成長ぶりをときどきチェックしたり、あるいは生徒さんからのご相談にお答えしているうちに、どうやらこれは必ずしも起こってないようだ、と思わざるをえなくなりました。

私がそのような仮定を置いていたのは、自分がそうだったからです。今にして思うとよくないことなのですが、やはりどうしても自分を基準にものごとを判断してしまっていたようです。過去を振り返ってみても、特にこの発音の点について一生懸命努力した覚えがないのです。一旦知識を本で得た後は、それを意識しながら物真似をしているうちに自然に、「なんとなく」身についてしまったようなのです。別に英語に限らず、私は口調などの物真似をするのが好きです。決して物真似がうまいわけではないのですが、ここは関西人の性癖がうまく語学に貢献したところだと私は思っています。

話を戻して、私の仮定はどうやら正しくないようだと思うようになりました。やはり、知識を差し上げるだけでは不十分で、それがスキルとして身につくまでもっと訓練を積める機会を提供する必要があるようです。そこで、特に私を指名してそのような訓練を希望なさった生徒さん複数名を対象に、音読訓練を開始しました。


今は既に数ヶ月経験を積んだので、問題点を見出すのがずっと速くなったのですが、最初は、生徒さんの発音を聞いても、「何か変なのはわかるけれど、どこがそうなのかわからない」、という大変苦しい状況がよくありました。生徒さんにも辛抱強く何度も発音していただき、やっと分かった問題点を一つご紹介しましょう。

それは音節内でのピッチの変化です。英語の自然な発音では、音節ごとにピッチが上がったり下がったりしますが、その変化は音節の最初に起こります途中で変化しません。ところが、私と音読訓練なさる生徒さんの中には、特にピッチが上がる音節で、最初からターゲットのピッチに達さず、中途で山なりのカーブを描きながらピッチが上がり下がるような発音をなさる方がいらっしゃいます。右図に、二つ例を上げてあります。青線で示されているのが望ましいピッチの変化で、赤線で示されているのが、これら生徒さんのピッチの変化です。

大変興味深いことに、このお二人はどちらも関西出身なのです。ひょっとすると関西弁の抑揚の調子が英語に入り込んでしまった、ということなのかもしれません。仮にそうだとすると、なぜそうなったのでしょうか?確かなところは分かりませんが、これら生徒さんを教えた学校の英語の先生自身にそういう癖があったからではないか、などと私は勝手に想像しています。


こういった訓練は一朝一夕に矯正効果が出ませんので、辛抱強く地道に続ける必要があります。そういう訓練を自分から積極的になさろうとするこれら生徒さんには頭が下がります。他の生徒さんにも有用な訓練だと私は思っています。試してみたい方は、私までご相談ください。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
へ〜
では、東京出身の私の発音はどうなんでしょう??
ぜひ私の発音も聞いていただき、
コメントを頂きたいものです。
yotarou
2010/03/17 21:01
関西人だからといって必ずそういう問題があるわけではないんです。私自身が反例となります。

yotarouさんも、ご希望でしたら私との音読レッスンを予約できますよ。有料になりますが。
ヤスロウ
2010/03/17 23:46

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