英語は独学で学ぶべきか?
リンガ・エスプレッソのヤスロウです。
今回は本題に入る前に、ちょっと英語を離れて買い物の話をしましょう。大丈夫、あとで繋がってきますから。
仮に手に入れたい電化製品があるとします。新宿駅前のヨドバシカメラに行けばこれがある程度安く手に入るのはわかっています。でも、だからといって一番安いとは限りません。サクラヤの方が安いかもしれないし、オンラインショップで探せばもっと安く売っているところかもしれません。新品だけではなく、中古品も検討するのだとすると、選択肢はぐっと広がります。
そのような多様の選択肢を一つずつ調べて回るのにはそれなりの手間隙がかかります。
さて、その調査に3時間かけた結果、1,000円安く買えたとしましょう。よかったですね!得をしましたね!…いや、本当に得をしたのでしょうか?
それを得と考えるかどうかはその人の価値観次第でしょう。本当に忙しい人でともかく時間が惜しくてしょうがない人であれば、3時間もかけて1,000円しか安くならなかったのなら、むしろ損をしたと考えるかもしれません。3時間も時間をかけたなら、最低1万円は安くならないと、と考えるような方もきっとおられるでしょう。
しかし、調査の成果は安く買えることだけではありません。その過程で、いろいろな付加情報が得られるかもしれません。いや、仮に付加情報が得られなくても、宝捜しをするようなドキドキ感で十分楽しい、という人もいるかもしれません。そういった人にとっては、過程そのものに意味があるので、仮に目に見える成果が少ないかあるいはなくても、それでも価値があると判断するかも知れません。
英語の話に戻ります。
英語を学ぶ人も、それに費用がかからないにこしたことはない、と考えるのはもっともなことです。スクールに通うにしても、我々が提供しているような個人レッスンを受けるにしても、何かしらの費用がかかってしまいます。そこで、費用をかけずに独習できないものか、という疑問が湧いて来るのは当然のことです。
この問いに対しては、よほど高度なレベルに達するまでは、十分独習できます、というのが私の答えです(ああ、また商売に差し障るようなことを…)。な~んだ、じゃぁ、スクールなんか利用せずに独習すればいいんだ…いや、そんなに話は簡単でもないのです。
見落とされがちなことですが、独習できるためには、独習するための正しい方法を知らなければなりません。では、この独習する方法はどうやって学べばいいのでしょう?
むやみに話を複雑にしたいわけではないのですが、独習する方法そのものを独習することも可能です。しかし、この過程に多くの時間がかかってしまいます。しかも、例えば書籍から得られる情報はあくまで一般的で、自分のケースにも有効かどうかは明らかではありません。Mixiなどから得られる情報はそもそもあてになりません(いつかこれについては詳しく書きます)。
先ほどの買い物の話との類似点が見えてきたのではないかと思うのですが、独習する方法そのものを学ぶために時間がかかるとき、仮にそれでいくらかのお金がセーブできたとして、果たしてそれが本当に得かどうかは一概には言えないのです。その過程そのものに意味があると思えるときはまだよいのですが、特に厳しい時間制約があるときや明確な成果が求められているとき(例えば、外資系会社に急に転職になったときなど)、成果が全く出ないまま時間切れで終わってしまう可能性すらあります。
この事実は軽視されがちですが、我々が提供しているようなサービスを利用するとき、英語について学んでいるのは当然のことですが、英語や他の外国語一般の学び方についても合わせて学んでいるのです。少しコマーシャルくさくなりますが、リンガ・エスプレッソでは、生徒さんの個別の資質・状況・目標などを加味して、効率よく学べるよう配慮しています。このこと自体に大いに価値があると私は思っています。他のスクールに関しても同じことが言えるかどうかは私には判断できませんが、営利主義に走っている大手については疑わしいですね。
極端な話、5万円のレッスン1回だけで、翌日にネイティブ・スピーカのように英語を話せるようになるのなら、このレッスンは高いでしょうか?多くの人がむしろ格安だと判断するではないでしょうか?残念ながら、我々がそれほど都合のいいレッスンが提供できるわけではないのですが、我々のような英語学校を利用する側からは、単に金額で判断するのではなく、バリュー(価値)と比較して判断して欲しいと私はよく思います。「ともかくネイティブと喋っていれば上達する」などといった暴論が当たり前のように横行している現状では、なかなか理解されないのが残念です。
ところで、この話を書くきっかけになったのは、しばらく前にお試しレッスンを受けられた方とのやりとりです。この方はMBA留学のためにTOEFL iBTの受験を二、三ヶ月先に控えておられる方で、TOEFL iBTスピーキングの模擬試験をご希望されました。彼が口頭で質問に答えられる(もちろん、英語で、です)のをスカイプ経由で聞いたとき、私は唖然としました。ほぼ完全な日本語英語で、そのため私はほとんどさっぱり聴き取れないのです(おもしろいことに、一緒に聞いていたサム講師の方がまだ聴き取れているようでした。今は彼女の方が日本人英語に触れる機会が多いせいかもしれません)。あれでは、話している内容が仮に素晴らしくても、聴き取られないためいい点数はもらえないでしょう。しかも、ご本人にはそういう認識はあまりないようでした。
10回ほどだけレッスンを受けたい、ということでしたので、そのうちの最初の半分ほどを発音の矯正に充てることをお勧めしたのですが、「それは自分でしますから」とお断りになりました。彼の状況では、発音の矯正をするのが、もっとも効率的にTOEFLの点数を上げる手段だったのですが。今まで自分の発音の悪さに全く無関心だった人が突然自ら矯正できるものではありません。特に彼の場合、成果を出すまでに時間制限があるわけですから、10回分レッスン費を払う覚悟があらかじめあったのなら、そのうちの最初の数回を発音の矯正に充てるのは十分理にかなっているはずです。
正直、変にお金をケチろうとしてかえって損をしているなぁ、と私は残念に思いました。
この記事へのコメント
自分が本当に身につけたいなら投資を惜しんではいけないんだなあとつくづく感じます。
でも某大手英会話スクールのように宣伝ばかり上手で、お金をかけても効果がなく、挙句の果てには新聞沙汰に・・なんてところもあるのだからこまりものですよね。
私もリンガ・エスプレッソさんにはお世話になりたいのですが、そのためにお金をためていま~す。
まったくおっしゃる通りで、明らかに流行がありますね。しかも、人間はやはり楽な方に楽な方に流れてしまうので、楽に英語が学べる、という人がいると、ついそちらにぞろぞろとついていってしまうようです。
私どもと一緒に英語を磨こうというお気持ちがあると伺って大変喜んでおります。楽しみに待っていますね。