ブラ その2
リンガ・エスプレッソのヤスロウです。
さて、タイトルから明らかなように、今回は「ブラ その1」の続編です。前回は、胸囲とカップサイズの2つによりブラのサイズを指定することはアメリカでも日本でも共通であること、しかし、そのどこの胸囲かで、アメリカと日本では方式が異なることを述べました。今回はまずはカップサイズから見ていきましょう。
まず、アメリカでも日本でも、トップとアンダーの差でカップサイズを指定することは基本的には同じです(その是非についてはいずれ別途記事を書きます)。しかし、おそらく皆さん既にご想像の通り、細かいところで日米で異なっています。
アメリカでも日本同様、A→B→C→Dの順で大きいサイズを指定するのですが(その実質的な違いは後述します)、その次に日本では素直にE、Fとなるのに対し、アメリカではDD(ダブル・ディー)、DDD(トリプル・ディー)と続くのです。しかしそれと同時に、E、Fというサイズも存在します。
どういうことなんだ、と思うわけですが、分かってみるとなんと言うことはなく、単に、アメリカでのDDはEの別称、DDDはFの別称です。紛らわしいだけだと個人的には思うのですが。ただし、EやFではなく、DDやDDDでカップサイズを指定する方が普通なので、頭に入れておく必要はあります。
そうすると、次には、日本のカップとアメリカのカップにどういう相関関係があるのか、と疑問が湧いてきます。まず、単純に日本のAカップがアメリカのAカップ相当かというと、というとそうではないと思います。日本のビクトリア・シークレットの輸入業者のWebページでそのように述べているところもあるので、少し歯切れが悪くなってしまっていますが、私がアメリカ在住の日本人女性から聞いた範囲でも、やはりサイズにずれがあるようです。
ここで:
- 日本では、トップとアンダーの差が10cmのときがAカップ、それ以降2.5センチ刻みでカップサイズが上がっていくこと、
- それに対してアメリカでは、アンダーに5インチを追加したバンド・サイズ(例外もあり。詳しくは「ブラ その1」参照。)とトップとの差が1インチのときにAカップ、それ以降は1インチ刻みでカップサイズが上がっていくこと(例えば、ビクトリア・シークレットの採寸指示より)
この2点に加え、1インチは2.54センチで、日本のカップサイズの刻みとアメリカのカップサイズの刻みがほぼ同じであることを考慮に入れると、以下のような相関関係が得られます。(クリックすることで別ウィンドウに拡大図が表示されます。)
この相関は、ウィキペディアの日米カップの差についての記述と大雑把に合致するようです。
図中には記入していませんが、上の横軸は、トップとアンダーの差をインチで概算表記したものです。下の横軸は、トップと、「アンダー+5インチ」の定義を前提にしたバンド・サイズとの差をインチ表記したものです。
当たり前のことですが、念のために断っておくと、私は下着の専門家ではありません。上記図は、公に得られるデータから私が個人的に作成したものです。この図が現実と違うところがあっても責任は負いかねます。
さて、ここまでで日米のブラサイズのシステムの違いがはっきりしたかと思います。次に、英語での表現について少し述べておきましょう。
日本では、例えば「B75」のように、カップサイズ、アンダーの順でブラのサイズを表現するのが普通ですが、アメリカ式だと、"36D"のように、二者の順序が逆になります。
さて、英語で「私の(ブラの)サイズは36D」と言いたい場合はどう表現すればよいのでしょうか?答えは:
です。I am a 36D (読み: thirty-six dee).
実に簡単ですが、注意すべき点が2点あります。
まず、日本語式に発想すると、"My bra size is..."で始めたくなるのではないかと思います。これは間違いではありませんが、自然ではありません。会話で自然に出てくるのは、"I am ... "です。
二点目は、"a 36D"、と、不定冠詞がつくことです。ここで"a 36D"というのは、「36Dのサイズの人」という意味です。なので、不定冠詞が必要になるわけです。
今回も長くなってしまったので、書きたいことを全て含められませんでした。機会を見てまたブラにまつわる話を書きたいと思います。
この記事へのコメント
単位の違いは本当に厄介、長さ、距離、重量、温度・・どれも会話の中でさっとは計算出来ません、身に付かないと無理ですね・・
アメリカは各種単位にいわゆるimperial unitsをいまだに採用しているので、我々にとっては頭が痛いわけですが、そんな国は先進国の中ではもはやアメリカのみでしょう。お隣のカナダでもちゃんとメートル法を採用していますから、単位は日本と基本的に同じですよ。