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リンガ・エスプレッソのヤスロウです。 ここシアトルでは、今年の夏は特に暑くなることもなく終わりそうです。暑がりの私としてはほっとしています。 さて今回は、英語を学ぶ上で、英語の地域性についてどのように取り組めばよいかについて話したいと思います。 英語は世界の各地で広く使われています。これは何世紀にも渡る歴史を通じて起こったことで、地域によって独特の発展があったのは当然の結果でしょう。その名の通り「英語」の中心といってよいイギリスで使われているいわゆるクイーンズ・イングリッシュと、時には「米語」と称されるアメリカ英語では、さまざまな面で大きな違いが既に生じています。 地域性は国の間でだけ生じるのではありません。同じ国の間ででも当然あります。例えば私がいるアメリカ北西部の英語と、同じアメリカでも南部の英語では、特に話し言葉においてかなりの差があります。 これは単に事実であって、このこと自体にいい悪いはありません。ですが、英語を学ぶという点からはどのように地域性にアプローチすればよいのでしょうか? 例によっていきなり結論から始めると、英語習得の見地からはある程度のレベルに達するまでは一つの種類の英語に限定する方がよいのです。自分のベースとなる言葉が確立する以前にうかつにいろいろな訛りや地域性のある表現に触れると、混乱が起きて順調な成長が阻害されます。よくて、発音や表現に一貫性のない奇妙な英語を使うようになってしまいます。 誤解のないように言っておくと、アメリカででも、一貫してイギリス英語を使うのなら問題ありません。逆にイギリスででも、一貫してアメリカ英語を使うのなら問題ありません。それは単にその人のバックグラウンドが現われているだけなので、ただそういうことだとして受け入れられます。ところが、チャンポンになると(例えば特定の音素をアメリカ英語流に、他の音素をイギリス英語流に発音する、など)、意志の疎通にも問題が出てくる可能性があります。 別に英語に限った話ではありませんが、個々人のレベルで見ると、その地域の標準的言語からは多かれ少なかれバイアスのかかった言葉を使っています。重要なのはそのバイアスが一貫しているということです。なので、その人とコミュニケートする人も、そのバイアスを無意識のうちに理解することで予測を立てることができ、意志の疎通がスムースに進行するわけです。ところがチャンポンになるとこの予測が難しくなるので、部分的に見ると正しいアメリカ英語やイギリス英語であっても、コミュニケーションに障害が起こるわけです。 ですので、自分が英語を使う相手の人たちや場所があらかじめわかっているのであれば、極力その国の、しかも可能ならそのエリアの英語に慣れ親しむようにするのが効率的な学習のしかたなのです。「どうせ同じ英語だから」というような発想は的外れです。 リンガ・エスプレッソの生徒さんの一人に、仕事でアメリカ人とコミュニケーションをするためにレッスンを受けておられる方がいらっしゃいます。その方から、英語・音の素というウェブサイトが有用だ、と教えて頂きました。大変ありがたいのですが、一般論はさておきこの生徒さんの状況に限定すると、残念ながらこのウェブサイトはむしろ害の方が大きいのです。なぜなら、このサイトで使われているのは、アメリカ英語の発音ではないからです。以前も白状したように、私はイギリス英語が苦手ですので、イギリス英語として正しいかどうかは判断できません。そもそも、イギリス英語であるかどうかすら自信を持って判断できません。ただ、アメリカ英語の発音でないことは明白です。 この生徒さんには、代わりに、アメリカのアイオワ大学が提供しているPhonetics: Sounds of Spoken Languageのアメリカ英語版を利用するようお勧めしました。説明が全て英語であるため、とっつきにくいかもしれませんが、英語の初心者でも十分使えます。 興味のある方は、この二つのウェブサイトで、"all"の発音を聞き比べ、その母音の発音の口の動きのデモンストレーションを見比べてください。違いがはっきり分かると思います。 一部の英会話スクールでは、「教習所方式」などと称し、その時間レッスン可能な講師であれば誰からでもレッスンを受けられるような方式をとっているところがあります。いずれこの記事の続きとして、この「教習所方式」の是非について述べてみようと思います。 なお、関連したトピックとして、訛りのある英語に慣れる方法についてかつて記事を書いたので、興味がある方はそれもご覧下さい。 |
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英会話学校の「教習所方式」
リンガ・エスプレッソのヤスロウです。「英語の地域性」という記事を先だって公開しましたが、今回はそれに関連して、一部の英会話スクールで行われている「教習所方式」の是非について議論したいと思います。 この「教習所方式」とは、その時間レッスン可能な講師であれば誰からでもレッスンを受けられるというシステムです。出身国の異なる講師を複数抱えているような場合、「さまざまな地域の英語に慣れることができる」、などと、あたかも利点かのように広告しており、それをそのまま鵜呑みにしている人も多いようです。しか... ...続きを見る |
リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記 2007/09/02 14:31 |
「これを見て泣いてください」について
リンガ・エスプレッソのヤスロウです。今回はお約束どおり、前回の「これを見て泣いてください」の続編です。まずは前回のビデオ、すなわちBritain's Got Talentというイギリスの「のど喉慢」素人勝ち抜き番組で、いずれは優勝するPaul Pottsが最初に登場したときのビデオを再掲しておきます。 このいかにも朴訥な感じのするPaulですが、普通のアメリカ人がPaulの容姿を目にしたとき、最初に気になるのは何か想像がつきますか?—答えは、彼の歯並びの悪さです。アメリカでは... ...続きを見る |
リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記 2007/12/16 18:04 |
Mixiの英語関係コミュの惨状
リンガ・エスプレッソのヤスロウです。 今回はもう随分前に書いた、「ネット上の情報の価値」の続きとして、Mixiの英語関係コミュニティー(以下、「コミュ」)の惨状について述べたいと思います。私が親しんでいるMixiを例に挙げていますが、大まかな傾向はWeb上によくある、他の同様の不特定多数による情報源にも当てはまるはずです。 こういったコミュの投稿にある情報は、私の感触だと大雑把には7割がよくて不正確、あるいは完全な誤り、残りうち2割が正しいがありきたりの情報、残りの1割が、真に価値があ... ...続きを見る |
リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記 2007/12/31 05:43 |
動画・音声・文字でチャットすることが有益か?1/2
リンガ・エスプレッソのヤスロウです。この土曜日にわれわれの手による初のスカイプキャストを予定していることもあり、最近毎日のようにテストしています。その過程でスカイプキャストに参加しておられる日本人の方とお知り合いになることもあります。そういう方の一人に、こういう質問を受けました — 効果的な勉強方法は何ですか?、と。今までもここでの記事にも何度か強調してきたように、その答えはそれぞれの人の現状や目標に依存します。ただ、ほぼ間違いなく言えることがあります — スカイプ... ...続きを見る |
リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記 2008/02/06 13:10 |
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通っている英会話学校では、毎年先生が変わります、アメリカンだったり、ブリティッシュだったり、いろいろな英語を聞かれるので好いことだと思っていましたが・・よくはありませんね? |
yellow 2007/08/30 15:38 |
何ごとについてもそうですが、手段のよしあしは目的を明らかにすることなく議論できません。この場合、例えば、「世界のさまざまな英語に慣れる」が目的であれば、もちろん大いに結構なことでしょう。yellowさんは既に、記事中に書いた「ある程度」には既に達していると仮定すると。 |
ヤスロウ 2007/08/30 15:57 |
的確なアドバイス頂きありがとうございました。 |
yellow 2007/08/30 22:57 |
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