リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記

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zoom RSS 6フィート下

<<   作成日時 : 2008/01/06 00:01   >>

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リンガ・エスプレッソのヤスロウです。

ウェブサイト用の写真撮影会をこの9月に行ったときに、写真撮影をしてくださった松本卓大さんが新たに写真ブログPraaNaを始められました。シアトル滞在中に撮影になった写真を始め、素敵な写真が満載です。是非ご覧下さい。もう一人の写真家のクリスティー・キンスキーさんのオンライン写真集もありますので、こちらもどうぞ。二人の写真に対するアプローチを比較してみるのも興味深いかもしれません。


Six Feet Under
タイトル・スクリーン
Wikipediaより

さて、Six Feet UnderというケーブルTV局HBOのドラマ番組があります。アメリカでの本放送は2005年に終了していますが、日本のケーブルTV局でも視聴できるようです(ウィキペディア)。さて、これは一体どういう話のドラマか想像がつきますか?

答えは、斎場(mortuary、あるいはfuneral home)を営む一家の話です。なぜ「6フィート下」というタイトルがついているのでしょう?それはアメリカでは、火葬が圧倒的大多数である日本と異なり、土葬(burial)が広く行われているからです。6フィート(約1.8m)下に埋めるところからこのタイトルが来ています。埋める場所、すなわち墓地を、教会に隣接したものの場合"graveyard"ないし"churchyard"、そうでないものを"cemetery"と呼びます。Stephen King原作の映画Pet Cemataryで、この語に聞き覚えのある人もおられるのではないでしょうか。そういう連想もあってなんとなく薄気味悪い言葉ですが、"graveyard"は"graveyard shift"、(シフト制の勤務システムで)「夜中のシフト」という言葉で普通の会話でも使われます。

日本では圧倒的に火葬が大多数ですが、これは"cremation"と呼びます。動詞(古い表現だと「荼毘 (だび)に付す」)は"cremate"です。

アメリカ全体での遺体を葬る方法(土葬、火葬、など)の統計を探したのですが、見つかりませんでした。近年のテキサス州での傾向を示す統計は見つかりました。これを見ると、圧倒的に土葬の割合が高いもののの、徐々にそれが減り、その代わりに火葬の割合が高くなってきていることがわかります。インターネット火葬協会(The Internet Cremation Society)が州ごとの火葬率を示していますが、これは2000年のしかも予測であり、最新のものとはいえません。しかし、州ごとに大幅に違うことは読み取れると思います。北米火葬協会(Cremation Association of North America)はより近年のデータを公表していますが(ただしPDFで)、現時点で最も新しい2005年のデータを見ると、火葬の割合が高いのは、1. ハワイ(66.32%), 2. ネバダ(65.08%), 3. ワシントン(63.99%), 4. オレゴン(63.74%)…と続き、火葬率が50%を越えている州が10以上あることがわかります。その一方、火葬率最下位のアラバマ、それに次ぐミシシッピ、の双方で10%を切っており、このデータからも州ごとの格差が大きいことも分かります。

一部の州で火葬率が存外高いことは私にとっては驚きでした。このことは一般アメリカ人にもあまり知られてないことではないかと思います。


この番組には"mortitian"も登場します。私が調べた範囲で、辞書はこの語を、"funeral director"や"undertaker"と同義だとしていますが、少なくともこの番組中では"funeral director"とは区別して使っています。Wikipediaのこの番組の概要の項でも、分けて記述しています。"Funeral director"が葬儀全体を取り仕切るのに対し、"mortician"は、遺体が損傷している場合(事故死などの場合)それを修復し、防腐処置(embalming)を施す人を指すようです。つまり、前者が総合職と営業を合わせたような役回りなのに対し、後者は技術職です。なぜそのような措置を死体にをするか?それは遺体を葬る前に、残された親族などが最後に遺体を見るviewing / wake / visitationを可能にするためです。(これは日本でも行われていますよね?)

棺(ひつぎ)は"coffin"あるいは"casket"です。アメリカ英語では後者が通常使われます。


既に埋葬されている死体を掘り返すことを"exhume"(動詞)と言います。当たり前ですが、これは土葬された死体についてのみできることです。Six Feet Underでこの語が使われることはあまりないかと思いますが、CSILaw and Orderのようなforensic scienceの番組では、ときどき出てくる言葉です。ちなみに、検死官を"medical examiner"と言います。前述のforensic scienceの番組で耳にするのはこの語です。しかし、以前は"coroner"の呼称が疲れていました。今となっては古典の刑事コロンボではこちらが使われています。


Six Feet Underで斎場を営む家族の次男Davidはホモで、番組中男同士の熱烈なキスシーン(ぶちゅーっという感じの)なども出てきます。そういうシーンが含められているのも、実にケーブル局の番組らしい特徴です。同性愛についてはまた機会を改めて書くつもりです。


ところで、長男Nateは、このシリーズが始まる時点で、ここシアトルに住んでいてオーガニック・フードのコープを経営していたことになっています。番組中では名前は挙げられていませんが、シアトルには実際そういうコープのPCC Natural Marketsがあります。Nateの性格は、堅物で融通の利かない次男Davidと好対照で、リベラルでいろいろな人たちを積極的に受け入れようとする態度があります。同じくケーブルTVの番組The Sopranosに登場する、主人公Tony Sopranoの妹Janiceも、かつてシアトルのエスプレッソ・バーで働いていたことになっています。やはりそういった、シアトルに対するステレオタイプは、このようなTVドラマや映画などでときどき感じます。

ちなみに、NateのガールフレンドBrendaは指圧(shiatsu…「」参照)師です。


さて、あなたは輪廻(reincarnation)を信じますか?日本人は仏教の影響で、なんとなく輪廻を信じている人が多いのではないかと思います。しかし、外国ではそれを信じている人ばかりではない、ということは強く認識しておく必要があります。特に信心深いキリスト教徒は輪廻は積極的に否定しています。「"Merry Christmas"より"Happy Holidays"」でもそういうことを書きましたが、宗教を人生の一大事として捉えている人は多くいます。輪廻が当然かのような無神経な言動をして、それを信じない人の反感を無為に買わないように気をつけてください。


ところで、TV番組の「番組」を英語で"program"というのは間違っていませんが、特に口語では"show"の方がよく用いられます。「ショー」というと日本人にはしっくりこないとは思いますが。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「そうだったのか!」と思う内容満載でした。普通のアメリカ人にとっても面白い記事じゃないかなぁ。うちのアパートの隣はfuneral homeです。日本人の友人一人は、それが気になってここでは契約しなかった、と言ってました。お墓じゃないからと思って、僕はあまり気にしないけれど。
Funeral house じゃなくてhome なんですよね。そこにhouseとhomeの違いがでてるのかなー、と思いました。
こういち
2008/01/06 02:12
こういちさん、記事がお気に召したようでうれしいです。
ヤスロウ
2008/01/06 20:35

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