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zoom RSS バルーン・ボーイ その3

<<   作成日時 : 2009/11/25 01:51   >>

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リンガ・エスプレッソのヤスロウです。

今回は、「その1」、「その2」、に引き続いて「バルーン・ボーイ」シリーズの最終回をお届けしましょう。


Barnes & Nobleの電子書籍端末"nook"」の冒頭でもお知らせしましたように、11月13日(金曜日)に、Heene家の両親とも、公僕を誤った情報で操作しようとした罪などに対して、有罪を認めました。一時期はメディアを大いに騒がせたこのバルーン・ボーイ事件ですが、彼らが有罪を認めてから、とんと話がでなくなりました。メディアは現金ですね。

この報道を理解する上で大事な単語は、 felony 「重罪」と、それの対照語である misdemeanor 「軽罪」です。Wikipediaの説明によると、これらは英コモン・ローに由来するようですが、多くの国で既にこのfelony/misdemeanorの区別が廃止されたようです。アメリカではいまだにこの区別が生き残っており、ニュースやCSIのような犯罪ドラマで頻繁に耳にします。


さて、過去の回では意図して特に強調しませんでしたが、この家族の妻/母はMayumiという名の日本人です。彼女の生い立ちに関する情報は探せませんでしたが、まず間違いなく、彼女はアメリカで生まれ育った人ではなく、生まれも育ちも日本の日本人だと思われます。Wikipediaによると、夫のRichardとは、ハリウッドの演技学校で知り合った、ということです。

私は彼女のことを、実に愚かだと思っています。あろうことか、自分の子供をダシにして、夫と供託して全米を騒がすようなpublicity stuntを起こしたわけですから、今後他人から後ろ指を差されることは当然避けられないでしょう。

一方、不憫に思うところもあります。"Balloon Boy Mom Mayumi Heene: Co-Conspirator or Abused Wife?"を読むと、彼女が、とかく他人と軋轢を生みがちな癇癪持ちの夫を支えてきたことがわかります。その点では、日本の伝統的な糟糠の妻なのです。

アメリカ人と結婚してアメリカで生活することにバラ色の夢を描いている日本人女性はたくさんいます。彼女もその一人だったのではないでしょうか?それは、典型的短絡思考とはいえ、だからといって間違ってるとは言い切れないわけですが(幸せの形は人それぞれですので)、彼女の場合、まともな男が選べなかったために結局今に至ってしまったのではないか…などと私は勝手に想像してしまうのです。

その1」でお見せしたWife Swapのビデオを見ていただければ明らかなように、彼女はもうドがつくほど、ヘタクソでわざとらしい演技をしています(一方旦那のほうは素かもしれません)。"Realty" TVですが、あれが演技でないと思う人はいるのでしょうか?二人とも、演技学校に行ったものの、その世界で成功できなかったのは当然の結果でしょう。だからといって、reality TVに活路を見出すのではなく、もっと地に足のついた生き方をしていれば…と思わずにはおられません。まぁ、本人には余計なお世話でしょうが。


ただ、さきほど上げた彼女に関する記事のようなものが流布してしまうことは、同じ日本人としては不愉快に思わずにはおられません。なぜなら、日本人全体に対する偏見をさらに強化してしまうからです。

この記事からいくつか引用してみましょう。

  • ... his wife's Japanese background has kept her in a subservient relationship with her husband and three boys.
  • "Whatever he says goes. She's basically his slave."

Subservient (いいなりである)という言葉は私は大嫌いです。なぜなら、日本文化における女性を表現する語として、ほとんどいつも使われるからです。かつてそういう時代があったにしろ、現代の日本人女性の一体どれだけがそんな人なのでしょう?

こういう偏見はアメリカ人の中で今でさえ広く浸透しており、日本人女性ばかりを狙うアメリカ人男性が存在する理由になっています。こういった男性は、一般アメリカ人女性には全く相手にされないダメ男であることが多いのですが、彼らが自分の劣等感を補うために日本人女性を利用していると思うと、腹立たしく思います。もちろん、そういう彼らを相手にしてしまう日本人女性も悪いわけで、冷静に見ればお互い様なんですけどね。英語でなら、"They deserve each other."と表現するところです。

二番目の引用文では、はっきり彼女を "slave" 呼ばわりしています。私が腹立たしく感じるのはわざわざご説明する必要はないと思います。 "Whatever he says goes." というのは、「彼の言うことは何でも通る」というような意味です。 "Anything goes." というのは、「何でもあり」という意で使われる定型表現です。

こういった偏見は、アメリカ人女性と仲良くなりたい日本人男性には、非常に不利に働きます。ええ、そうですとも、だからむかついているんです。私は、かつてこちらで学生をしている頃、アメリカ人女性と仲良くなろうとして、「日本人の男は女性をsubservientな存在として扱うんでしょ?そんなのイヤ。」と言われて絶句したことがあります。


週刊誌のTimeがこの事件についてカラムを載せました。"Balloon Boy Family Pursued New American Dream: Fame"です。興味のある方はどうぞ。

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バルーン・ボーイ その2
リンガ・エスプレッソのヤスロウです。最近こちらは天候が悪く、ほぼ毎日雨が降り続いています。シアトルの典型的な冬の天候だと言ってしまえばその通りなのですが、やはり滅入りますね。 さて、今回は「バルーン・ボーイ その1」の続編をお送りしましょう。この事件がhoaxであるという疑いを否定していたHeene夫婦ですが、不覚にも子供がばらしてしまいます。CNNのLarry King Liveという番組でのインタビューで、Falconは、"You guys said that, um, we did... ...続きを見る
リンガ・エスプレッソ何でも係の奮闘記
2009/11/25 02:00

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
この一家全く人騒がせでしたね。
私がニュースで聞いた所によるとこの夫婦に有罪が認められると60〜90日間の刑務所(?)留置と日本国民である母親には国外退去も有り得ると。
何もしなければ家族離れ離れにもならず普通に暮らせたのに何でわざわざ不利になることをしたんだろうと
不思議でなりません。
ほんとに最初からバレないと信じていたんでしょうか。
私ならもし夫がこんな提案を真剣に話してきた時点で
「こいつヤバイ」と子供連れて逃げますね。
礼子
2009/11/27 05:32
そうですね。ですので、旦那はfelonyで、奥さんはmisdemeanorなんですよ。奥さんがfelonyで有罪だと認められると、国外退去になってしまうので、それを防ぐためdealを飲んだようです。

おそらく旦那は性格上仕事をhold downできないので、それでこういう一発モノで稼ごうとするんでしょうね。こういうのを見るたび、「最初から間違ってた結婚」というふうに思わざるをえません。Mayumiにもそれなりの学びがあるにはあるんでしょうが…。さっさと離婚してまともな人生を歩んで欲しいと思います。
ヤスロウ
2009/11/27 06:58
バルーンボーイのマユミさんとは深いお付き合いはありませんが、知り合いでした。人に優しく、努力家で、当時の彼女を知る人は今回の事件を信じられない思いでみていると思います。背景に何があったかわかりませんが、CHさんや、みかんさんのブログに指摘されていることが、それを言い当てていると思います。彼女のことを思うと胸が痛いです。
Kay
2009/12/25 14:20
コメントどうもありがとうございます。ですが、「CHさん」、「みかんさん」?はて、どちら様でしょう…。

彼らに関して先日判決が出ましたが、Mayumiについては確か20日だかの刑務所行きで、私は彼らが起こした事態のスケールに比して軽い罰だと思いました。
ヤスロウ
2009/12/25 14:25

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